暗号通貨は法定不換紙幣にあらず、依然として金融リスクあり

暗号通貨は法定不換紙幣にあらず、依然として金融リスクあり

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yicaiglobal
Wed, 01/24/2018 - 10:12
暗号通貨は法定不換紙幣にあらず、依然として金融リスクあり

(Yicai Global) Jan. 22 -- 暗号通貨への投機はこのところ世界的な現象になっており、デジタル通貨の投資を阻止しようとする中国の努力もむなしく、依然として多大な金融リスクをもたらしている。

中国公安部と国家工商行政管理局は、仮想通貨の刷新を騙って行われた違法な金融取引の全国規模の取り締まりに乗り出した。

中国中央銀行は、9月にイニシャルコインオファリング(新規仮想通貨公開)を禁止しており、現在は自主規制当局であるインターネット金融協会がICOの名の下に行われるイニシャルマイナーオファリング(新規マイニング公開)に関連したリスクを投資家に警告している。IMOはトークンマイニングに基づく仮想デジタル資産の提供に関連したもので、例えばXunleiが発行したLianke(別名Wankebi)などがある。

現在、複数の機関が海外のICOの購入と中国投資家への販売について調査にあたっている。

暗号通貨への投機は、資本市場にも拡大している。先週、10社以上のA株上場企業の株価が、ブロックチェーンへの関与を巡る憶測の中で、数日間続けて大きく上昇した。同技術への関与を否定する内容の声明を出している投資家は多いが、それでも上海証券取引所は一部の企業の取引に疑惑を抱いている。

暗号通貨とICOはいずれもブロックチェーンを中心とし、金融市場の分散化を可能にする最先端の金融技術である。しかし、開発の初期段階にあり、信頼性のあるビジネスモデルが存在しない。同技術は、暗号投機家により悪用されており、ICOを巡りマルチ商法が横行している。

デジタル通貨とこれに関連したビジネスの過熱は、金融部門に深刻なリスクをもたらす可能性が高い。昨年は、イニシャルコインオファリングとして構築された暗号化ポンジスキームが拡散した。発行者は、P2P融資プラットフォームでの投資家の年間利益率が約20パーセントであるのに対し、この仮想通貨に投資すると2000パーセントものリターンを得られると謳っている。規制当局はすでにこれを金融リスクの重大な発生源と認めている。

当局はこれまでに、複数の暗号マルチ商法、BaichuanbiWeikabiZhenbaobiWuxingbiなどについて公に警告している。

規制当局は金融リスクのチェック体制を維持するために、投機的な暗号通貨の投資の取り締まりにこれまで以上に力を注ぐ必要がある。

主要中央銀行が国内でデジタル通貨を発行するとの憶測が、過剰な市場投機にさらに拍車をかけている。実際に、このような状況を中国など多くの国が調査しているが、ほとんどの場合、投機的投資のための金融商品と認識されているビットコインの場合とは大きく異なる。

中央銀行が発行するデジタル通貨は、合法に国の主導の下で流通しなければならない。ビットコインとイーサリアムは法定不換紙幣ではない。デジタル通貨と呼ぶこともできない。どの国にも属さず、認証当局により発行されているわけでもなく、また国内の信用システムの支援も受けていないためである。それらを支払いツール、会計ユニット、金融商品として認識している特定のグループにのみ使用される仮想通貨に過ぎない。

投資家は、デジタル法定貨幣と、仮想トークンを含む仮想通貨を明確に区別しなければならない。通貨のトークンの匿名性は、重大なリスクを隠蔽できることを意味する。仮想通貨に関連した金融詐欺が頻発する理由である。暗号通貨に対する各国政府の姿勢は、国ごとにまちまちであるが、有効な規制が必要であるという点で意見が一致している。中国での禁止令に続き、韓国とインドでもビットコイン取引の取り締まりが強化されており、ビットコイン関連の取引を非合法化した例もある。

国が暗号通貨取引を禁止しているにも関わらず、中国では依然としてICOへの投機が続いている。金融当局に必要とされるのは、粘り強く取り締まりを続け、重大な金融リスクを回避するために、必要となれば、新しい対策を講じることである。投資家も、仮想通貨が法定貨幣ではないことを認識し、過熱している暗号投資市場で被害を被るのを回避するべきである。

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